10ギガ回線に対応したバッファロールータを探そうとすると、実は選択肢はそれほど多くありません。
その中で注目すべきなのが、バッファローWi-Fi6Eルータの最上位モデル WXR-11000XE12 です。このモデルは、WANポートとLANポートの両方に10Gbpsのポートを備えた数少ない製品です。
「10ギガ対応ルータなんてまだ必要ないのでは?」と思うかもしれませんが、NTT東西のフレッツ光クロスをはじめとする10ギガ回線の提供エリアは着実に広がっています。ルータは一度導入すれば長く使える機器だからこそ、今から先を見据えた投資を検討する価値があります。
この記事では、WXR-11000XE12がどんな人・環境に合うのかを解説します。(バッファローのWAN/LAN 10Gポートの旧モデルは、WXR-6000AX12Sになります)
10ギガルータはWAN/LANの両方が10Gbps対応であるべき理由
10ギガ回線に対応したルータの中には、「WANポート(インターネット側)」だけが10Gbps対応というモデルが少なくありません。一見すると十分に思えますが、この場合、パソコンやNASをLANケーブルで接続しても 最大1Gbpsまでしか速度が出ない という制限があります。せっかく高額な10ギガ回線を契約しても、LAN側が1Gbps止まりでは回線の性能を活かしきれません。特に以下のようなケースでは、LAN側も10Gbps対応であることが重要です。
- デスクトップPCを有線で接続して、大容量データを高速にやり取りしたい
- NASやホームサーバーを設置して、動画や写真を快適に共有したい
- ゲーミングPCやライブ配信で、安定した超高速通信を求める
もちろん「Wi-Fiしか使わない」「有線接続は不要」という人であれば、WAN側だけ10Gbps対応のモデルでも問題ありません。しかし、有線接続を少しでも活用する予定があるなら、WANとLANの両方が10Gbps対応しているルータを選ぶことが、10ギガ回線を無駄なく使うための必須条件 です。
バッファロー10ギガルータの比較表
「結局どのモデルを選べばいいの?」と思う方も多いはずです。そこで、現在入手できるバッファローの10ギガ対応ルータを一覧にまとめました。
| 確認点 | 推奨値 | WXR9300BE6P | WXR18000BE10P | |
|---|---|---|---|---|
| WANポート数 | 10G×1 | 10G×1 | 10G×1 | 10G×1 |
| LANポート数 | 10G×1以上 1G×3以上 | 10G×1 1G×3 | 1G×4 | 10G×1 1G×3 |
| 無線規格 | Wi-Fi6E以上 | Wi-Fi6E | Wi-Fi7 | Wi-Fi7 |
| 価格感 | – | 4.5万 | 3万 | 6万 |
利用シーン別おすすめモデル
バッファローの10ギガ対応ルータ3種類を比較すると、利用シーンごとに次のように整理できます。
コストを抑えつつWi-Fiも有線も10ギガで使いたいなら:WXR-11000XE12
WANポートとLANポートの両方が10Gbps対応。有線接続で10ギガ光回線をしっかり活用できます。Wi-Fiは最新のWi-Fi6Eに対応しており、速度面でも十分実用的です。
Wi-Fi中心で使うなら:WXR9300BE6P
LANポートは1Gbpsですが、Wi-Fiは最新規格に対応。普段は無線接続がメインで、有線の速度を重視しない人に向いています。
Wi-Fiも有線も最高性能で使いたいなら:WXR18000BE10P
WAN・LANともに10Gbps対応に加え、Wi-Fi7をサポート。現時点で考えられる最高クラスの性能を備えています。価格は高めですが、環境に妥協せず「最上の一台」を求める人に適しています。
Wi-Fi6EとWi-Fi7はどちらを選ぶべきか
バッファローの10ギガ対応ルータを比較すると、性能や価格だけでなく「対応するWi-Fi規格」も選択のポイントになります。特に最新モデルではWi-Fi6EとWi-Fi7の両方が登場しており、「どちらを選ぶべきか」で迷う人も多いでしょう。ここでは、現在の利用環境と今後の普及状況を踏まえて、Wi-Fi6EとWi-Fi7の違いを整理していきます。
Wi-Fi7を選ぶ理由
Wi-Fi7は次世代の標準規格として位置づけられており、長期的に見れば主流になるのは確実です。2024年9月発売のiPhone 16シリーズから対応が始まりましたが、2025年時点ではまだ対応機器は限られています。それでも、複数端末を同時に接続する家庭や、将来的により高速・低遅延な通信を求める環境では、Wi-Fi7対応ルータを選んでおくことが先行投資になります。今すぐに大きなメリットを感じられる場面は少ないかもしれませんが、数年先を見据えて「長く使える1台」を選びたい人には適しています。
バッファローのWi-Fi7ルータのラインナップが充実してきました。 これまでWi-Fi7対応ルータといえば、ハイスペックモデルの WXR-18000BE10P や WXR-9300BE6P が中心でした。しかし2025年5月にはエント[…]
Wi-Fi6Eを選ぶ理由
一方で、現時点(2025年)で主流となっているのはWi-Fi6/Wi-Fi6Eです。対応機器の数が多く、価格面でも現実的な選択肢といえます。今回紹介した3機種はいずれも6GHz帯に対応しており、従来の2.4GHzや5GHz帯の混雑を避けられるため、日常的な利用で大きな差を感じることは少ないでしょう。スマートフォンやPCなど、現在普及している機器の多くはWi-Fi6、6Eに対応しているため、今すぐ快適な環境を整えたい人には十分な性能を発揮します。
結論:今おすすめできるモデルと将来を見据えた選択肢
10ギガ光回線を最大限に活かすには、WANだけでなくLAN側も10Gbpsに対応したルータを選ぶことが重要です。
バッファローの現行モデルを比較すると、性能や価格のバランスを考えたときに最もおすすめできる10ギガルータは WXR-11000XE12 です。このモデルはWAN/LANともに10Gbpsポートを備えており、有線接続でもしっかりと10ギガ回線を活用できます。Wi-Fiは最新のWi-Fi6E対応で、6GHz帯を利用することで混雑を避け、安定した高速通信が可能です。
確かにWi-Fi7対応モデルも登場していますが、2025年現在では対応機器がまだ少なく、価格も高めです。普及状況を踏まえると、現時点ではWi-Fi6Eモデルを選ぶのが現実的で、コストパフォーマンスにも優れています。
したがって、「今すぐ快適に10ギガ回線を使いたい」人にはWXR-11000XE12が最適な選択肢 といえるでしょう。
一方で、将来を見据えて長く使いたい方にはWi-Fi7対応のWXR-18000BE10P も有力な選択肢です。WAN/LANともに10Gbps対応に加え、次世代規格のWi-Fi7をサポートしており、複数端末を同時に利用する環境や、より高速・低遅延な通信を求める方に適しています。価格は高めですが、「どうせ買うなら最高の環境を整えたい」という方には間違いのない一台です。
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