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簡単解説!Wi-Fi6のストリーム数や性能値からルータを選ぶ方法

家庭用のルータはどうやって選んでいますか?
大部分の方は、Amazonや楽天でのレビュー、価格を見て決めているのではないでしょうか。おすすめルータ一覧から選ぶことは手っ取り早くて良いですが、Wi-Fi6ルータは値段がピンキリですので自分でルータの違いを理解して納得したものを購入したくありませんか?

少し難しいと感じるかもしれませんが、Wi-Fi6とは?、ストリーム数や性能値についてかみ砕いて説明します。

Wi-Fi高速通信の仕組み

Wi-Fi6ルータを選ぶにあたって1番のポイントは高速通信ができるかです。ルータを選定するにあたり、どんな性能・機能があるのか見ていきましょう。

ストリームとは何か

Wi-Fi6の高速通信を理解するにあたり、道路に例えると分かりやすいと思います。無線LANルータのウリに書いてある「4×4」などの表記は、片側4車線の道路と考えましょう。車線を増やすとたくさんの車で荷物を運ぶことができ、この車線数のことをストリーム数、「4×4」は4ストリームと表現されます。wifi6_stream

チャネルとは何か

さらに荷物を一度に多く運ぶことを考えましょう。小さい車で運ぶより大きいトラックで運ぶ方が一度に荷物を運ぶことができますよね。無線LANの世界では車線の幅を広げることができます。この道路幅のことをチャネルと呼び、道路路幅を合体させてチャネル幅を広げることをチャネルボンディングと言います。wifi6_b

MIMOとは何か

もっともっと荷物を運びたい、技術は貪欲なんです。そうだ!車線をまたいでもっと大きい車(端末)で運んだら一度に大量に荷物を運べるじゃん!!複数の車線(ストリーム)を使うことをMIMOと呼びます。wifi6_c

通信の効率化 OFDMA

言葉で説明すると難しすぎますので下の絵でイメージを掴みましょう。複数台の端末が同時に通信する際にWi-Fi5までは端末のデータ(荷物)を順番に運んでいましたが、WiーFi6ではごちゃ混ぜにして運ぶことができます。Wi-Fi6では無駄のない効率的な通信ができるようになったため通信速度が向上しています。wifi6_OFDMA

ルータ性能の読み方

ここまで無線LANは、車線の数(ストリーム数)を増やして、車線の幅(チャネル幅)を広げて、車線をまたいで(MIMO)大きいトラックで荷物を運ぶと説明しました。Wi-Fi6(5GHz)の理論上の最大通信速度は、これらの技術の組み合わせで決まります。ルータの性能の違いは、下記表のどこをターゲットにして作っているかになります。

チャネル幅1ストリーム2ストリーム4ストリーム8ストリーム
20MHz150Mbps300Mbps600Mbps1.2Gbps
40MHz300Mbps600Mbps1.2Gbps2.4Gbps
80MHz600Mbps1.2Gbps2.4Gbps(※1)4.8Gbps
160MHz1.2Gbps2.4Gbps4.8Gpbs(※2)9.6Gbps

では実際のルータの仕様にはどのように書かれているのか、バッファローWSR-3200AX4Sを使って確認してみましょう。

wifi6_d_AX4

まずパッケージに「5GHz アンテナ×4」と書いてあることから4ストリームであることが分かります。しかし、これ以上はパッケージに書いていないため製品ページの機器仕様から最大速度を確認すると、下線を引いた「2401Mpbs(80MHz 4×4)」の記載があります。(IEEE802.11axというのがWi-Fi6のことです。acはWi-Fi5、nはWi-Fi-4です)
上の表の※1が80MHzの4ストリームで最大速度2.4Gpbsを示しており、Wi-Fi6の中でこのルータが中程度の性能を持っているものか分かります。

次にワンランク上の機種であるバッファローWSR-5400AX6Sについても確認してみましょう。

wifi6_e_AX6

下線を引いた通り160MHzの4ストリーム4.8Gbps(4800Mbps)は上の表の※2であり、WSR-3200AX4Sと比較してストリーム数は同じ4ですが、チャネル幅を広げたことでより高速通信ができる機種ということが分かります。Wi-Fi6の中では高性能のルータです。

Wi-Fi6ルータの最大通信速度は上記の表のどこかに当てはまり、ストリーム数とチャネル幅が大きくなると、比例して性能と価格が高くなります。

性能値からルータを選ぶ

数字が大きいほど高速通信ができる良いルータということは分かりました。それなら高価なルータを買わないとダメと思うかもしれませんが一概にそうとは限りません。

高いルータを購入して車線(ストリーム数)が多く、車線の幅(チャネル幅)が広い道路を作っても、そこを走る車両(端末)によって通信速度が変わってきます。以下はiPhoneの無線LANの仕様ですが、Wi-Fi6 5GHz帯は80MHzの2ストリームで最大速度は1.2Gbpsとなっており、高価で高速な4.8Gbpsルータを持っていてもiPhone側の最大速度1.2Gbps以上の通信はできません。(Appleのサイトにはチャンネルと表記がありますが、本サイトで説明しているチャネルと同意です)

stream_iphone11b

例えば一人暮らしで無線LANを利用するのがiPhone 1台がメインの場合、先に確認した4ストリームのバッファロールータ2機種はオーバースペックです。同時に使う端末が他にないのであれば、iPhoneの規格と同じ80MHz 2ストリーム 1.2GpbsのバッファローWSR-1500AX2Sが必要十分な機種です。

wifi6_iphone
先ほどの表にバッファロー製品のラインアップを当てはめたものが下記の表です。ストリーム数が多ければ同時に複数端末が通信ができ、チャネル幅が広ければ高速通信ができますので(端末側の対応も必要)、ご利用の環境からルータの選び方が分かると思います。

チャネル幅2ストリーム4ストリーム8ストリーム
80MHz一人暮らし用 1.2Gbps
1800AX4S
1500AX2S
一般家庭向け 2.4Gbps
3200AX4S
スマートホームに 4.8Gbps
6000AX12S(10G 2ポート)
160MHz製品なし スマートホームに 4.8bps
6000AX12S(10G 2ポート)
5700AX7S(10G 1ポート)
5400AX6S
製品なし

ルータを選ぶ際にはお使いのパソコン、タブレット、スマホなどのストリーム数とチャネル幅を確認し、同時に使う台数や今後の拡張性を考慮してルータを選定しましょう。

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ルータはストリーム数とチャネル幅で選ぼう!

これからルータを購入するのであればWi-Fi6ルータ一択です。安いからと言って一世代前のWi-Fi5ルータの購入をすると後で後悔する可能性があります。

ルータを選ぶにあたっては、良く使うパソコンやスマホなどのストリーム数とチャネル幅を確認し、同時に使うだろう端末台数を想定して購入するルータのスペックを決めましょう。なお、現在販売されている端末は、パソコンやiPhone/iPadは80MHz・2ストリーム、高スぺックパソコンやハイエンドAndroidは160MHz・2ストリームであり、それ以上のストリーム数に対応している端末はあまり販売されていません。そのため、下記を目安にルータを探すと良いと思います。

まとめ

  • 一人暮らしは、80MHz・2ストリーム
  • 2~4名程度の一般家庭は、80MHz・4ストリーム
  • 人数/端末台数が多い家庭は、160MHz・4ストリーム/80MHz・8ストリーム
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