NECから2022年2月10日に発売された1ギガルータのWX3000HP2/AX3000HP2は性能・機能・コストのバランスの取れた機種です。
NECルータのラインナップは、1ギガ越えの光回線も収容できる機種やメッシュに強い機種など特徴が分かりやすいのですが、今回のWX3000HP2/AX3000HP2はインターネット利用のライトユーザにマッチするものと言えるでしょう。
ライトユーザとは、光回線は1ギガ、同時接続する利用者は1~3名、複数の無線ルータ/アクセスポイントを使った中継やメッシュは不要といった環境です。
WX3000HP2/AX3000HP2はクセがない!
ルータを購入するならNEC製が良いかなと思っている方、メッシュや中継など難しいことはせずWi-Fiインターネット環境があれば良い方にWX3000HP2/AX3000HP2がちょうど良いルータです。
ラインナップからみる位置づけ
NEC AtermのWi-Fi6ルータの中でWX3000HP2/AX3000HPの位置づけを簡単に整理しましょう。
なお、型番が2つ書いてあるのは、WX***はメーカー型番、AX***はAmazon販売の型番であり、これらは同等商品です。
型番 | WX6000HP AX6000HP | WX5400HP AX5400HP | WX3600HP AX3600HP | WX3000HP2 AX3000HP2 | WX3000HP AX3000HP | WX1500HP AX1500HP |
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発売日 | 2020年6月 | 2022年2月 | 2021年6月 | 2022年2月 | 2020年5月 | 2022年2月 |
ポート速度 | WANポート10G | 1G | WANポート2.5G | 1G | 1G | 1G |
Wi-Fi6対応 | ○最大4.8Gbps | ○最大4.8Gbps | ○最大2.4Gbps | ○最大2.4Gbps | ○最大2.4Gbps | ○最大1.2Gbps |
IPoE接続 | △楽天クロスパスNG | ○ | ○ | ○ | △楽天クロスパスNG | ○ |
中継機能 | × | ○メッシュ | △デュアル | × | △デュアル | △デュアル |
価格感 | 2.5万円強 | 2万円弱 | 1.5万円弱 | 1万円強 | 1万円前後 | 1万円弱 |
環境別のおすすめ | スマートホーム向け (8ストリーム) | 一般家庭向け(4ストリーム) | 一人暮らし向け(2ストリーム) |
WX3000HP2は、2022年2月発売の最新機器でありWi-Fi6対応、各プロバイダのIPoE接続方式に対応しています。
WX3000HP2/AX3000HP2の位置づけとしては、WX3000HP/AX3000HPの後継機ですが以前と違って中継機能がないため、ルータ1台を単体で動かす環境(1~3名の同時利用)にマッチするルータと言えます。
フレッツ・コラボ系の光回線のIPoE接続の対応状況は全てのプロバイダに対応していますので、今後プロバイダを乗り換える予定だったり、引っ越しで光回線を変更する場合でもそのままルータを使い続けることができます。
特に朝日ネットのv6コネクトに対応しているルータは現状希少です。IPv6(IPoE/IPv4 over IPv6)接続確認済みリスト
また、NECはフレッツ系のIPoE接続以外にも、下記の電力系のキャリアとの接続も確認してくれています。
性能からみる機種選定
ルータの性能の見方については下記の記事で説明しています。
家庭用のルータはどうやって選んでいますか?大部分の方は、Amazonや楽天でのレビュー、価格を見て決めているのではないでしょうか。おすすめルータ一覧から選ぶことは手っ取り早くて良いですが、Wi-Fi6ルータは値段がピンキリですので自分で[…]
同時利用で考えた場合は、ざっくり下記を目安にしましょう。
NEC 1ギガWiーFi6ルータの目安
- 一般家庭(4~6名の同時利用)→ WX5400HP
- 一人暮らし(1~3名の同時利用)→ WX3000HP2
- 一人暮らし → WX1500HP
将来的に中継機能を使いたい場合
中継機能とは、親機と設定を連動させながら無線LANの同じ電波を出力してくれる機能です。
親機の電波が届かなく、別の部屋でも無線の電波を出したい場合は中継機能に対応したNECルータでそろえることで簡単に電波を拡張できますが、WX3000HP2/AX3000HP2には中継機能がありません。
中継機能を付けておきたい場合は、在庫限りのWX3000HP/AX3000HP、または無線性能が落ちますがWX1500HP/AX1500HPの購入を検討しましょう。
中継機能がなくてもアクセスポイントとして利用可能
WX3000HP2/AX3000HP2には中継機能はなく、親機や子機の関係で使うことはできませんが、ルータモード(RT)以外にブリッジモード(BR)がありますので無線アクセスポイントとして利用できます。
中継機能は不要と考えてWX3000HP2を買った場合でも、親機とLANケーブルで接続する必要はありますが後から無線LANの拡張ができます。
ブリッジモードへの切り替えは、ルータ本体の切替スイッチにより行います。ブリッジモード(BR)という言葉は分かり辛く感じるかもしれませんが、ブリッジモードにするとルータ機能が無効になり、無線LAN機能だけになると考えましょう。
最強の中継機能はメッシュ中継機能
NEC Atermの中で最も高機能な中継機能は、ローミング機能が付いたメッシュ中継機能です。
対応しているWi-Fi6ルータはWX5400HP/AX5400HPという高価なルータですが、親機や複数の子機で家中に無線LANの電波を張り巡らせた上で、スマホなどの端末はいつでも最適なルータに自動接続されます。
これにより家の中を歩き回りながら無線を使っても快適にネットが使うことができます。
NECから2022年2月10日にルータが発売されました!これまでのNEC AtermシリーズのWi-Fi6対応ルータは、10Gポート対応のWX6000HP/AX6000HP、2.5Gポート対応のWX3600HP/AX3600HPをを主力とし[…]
WX3000HP2/AX3000HP2を買う理由
Wi-Fiルータは値段がピンキリです。高機能、高性能、高価なものではなく、安価に1フロアを快適にネット接続できれば良いときにWX3000HP2/AX3000HP2を選びましょう。
- インターネット回線(プロバイダ)を変えた場合でもIPoE接続できる
※特に楽天ひかりのクロスパス、朝日ネットのv6コネクトに対応できるルータは少ない - 最新のWi-Fi6に対応している
- 家の中の無線範囲を広げるための中継は考えない
- 安価なルータで十分