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Wi-Fiが遅い?iPhoneで見るルータ交換の目安と選び方

「新しいiPhoneなのにWi-Fiが遅い」「動画が止まる」「接続が不安定」そんな悩みは、ルータの古さが原因かもしれません。本記事では、Wi-Fi規格とApple製品の対応状況、交換タイミングを見極めるためのポイントをわかりやすく解説します。

Wi-Fiルータを変えていかないと、せっかく買い換えたスマホやタブレットを快適に使うことができません。

Wi-Fiの規格って何?Wi-Fi7までの進化

「Wi-Fiって無線LANのことだよね」「新しいほど速いんでしょ?」そんなふうに何となく理解している方も多いかもしれませんが、Wi-Fiの規格は世代ごとに通信速度・安定性・同時接続性能が大きく進化しています。

Apple製品で見るWi-Fi規格

以下は、Wi-Fi規格と対応するApple製品をまとめた一覧です。Wi-Fiの規格には下位互換性があるため、古いルータでも新しい端末は接続できますが、性能はルータ側に引っ張られてしまいます。

つまり、端末はすでに高速・安定な通信に対応しているのに、古いWi-Fiルータを使っていることで性能を活かしきれていない可能性があります。

Wi-Fi規格名対応しているiPhone対応しているiPad凡その実測値(目安)
Wi-Fi7(802.11be)16、16 Pro MAX1Gbps程度
Wi-Fi6E(802.11ax拡張)15 ProAir M2-3、mini(A17 Pro)、12.9Pro6、11Pro4、ProM4500Mbps程度
Wi-Fi6(802.11ax)SE2~3、11~15、16eAir4、iPad10-A16、mini6、12.9Pro4-5、11Pro2-3300Mbps程度
Wi-Fi5(802.11ac)6、6S、SE1、7、8、X、XS、XRAir2-3、iPad5-9、mini4-5、12.9Pro1-3、11Pro1150Mbps程度
Wi-Fi4(802.11n)5sAir1、iPad1-4、mini1-370Mbps程度

 

実測値は、端末との距離・障害物・アンテナ構成(MIMO)・周波数帯域など、さまざまな要因によって大きく変動します。よく「Wi-Fi6は最大9.6Gbps」などと理論値が強調されがちですが、実際の家庭環境ではその数値が出ることはほとんどありません。

ルータ買い替え前に、ネット環境全体を見直そう

古い規格のルータを使っている場合、通信速度を改善するには買い替えが有効な手段です。ただし、ルータを最新のものにしても、他の要因がボトルネックになっていると、期待した速度が出ないこともあります

見直すべきポイント

  • 光回線そのものの速度(契約・配線方式)
  • Wi-Fiの電波状況(距離・障害物・周波数帯)
  • 接続端末の性能(Wi-Fi規格対応状況)

たとえば、ひかり回線の実測が300Mbps程度なら、Wi-Fi6対応ルータでその速度を安定して引き出せれば十分です。逆に、回線が100Mbpsしか出ていない場合は、ルータを変えても改善は限定的です。

ルータの買い替えは、Wi-Fi規格を確認した上で、現在のネット環境を正しく把握することが大切です。下記の記事では、光回線の速度測定方法や改善ステップを詳しくまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

光回線の速度測定

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ルータの選び方

ルータは、自宅のネット環境に合った必要十分な性能があれば問題なく使えます。ただし、せっかく買い替えるなら、今後のスマホやPCの買い替えに備えて、上位Wi-Fi規格(Wi-Fi6〜Wi-Fi7)に対応したモデルを選ぶと後悔しにくくなります。

ルータを買い替えるタイミングは、意外と限られています。

  •  故障や不具合が発生したとき
  • 引っ越しで光回線を新たに契約するとき
  • ネット環境の見直しを本格的に行うとき

つまり、「今のWi-Fiが遅い」「接続が不安定」と感じたタイミングこそが、ルータ見直しのベストタイミングです。

ルータの選び方

ルータは多くのメーカーから販売されていて、種類も価格帯もさまざまです。「何を選べばいいか分からない…」と悩んで、Amazonや楽天の評価が高いものを“なんとなく”選んでいる方も多いのではないでしょうか?

もちろん、口コミやレビューは参考になりますが、自宅のネット環境や使い方に合ったルータを選ぶことが何より重要です。

見るところ推奨値ポイント
WANポート数
(インターネット側)
回線速度以上のポート×1光回線の速度に合ったWANポートを選ぶ。10Gbps対応なら将来も安心
LANポート数
(家側)
回線速度と同等のポート×1

1Gbps×3~4

有線接続を使う可能性があるなら、複数ポートがあると便利
IPv6(IPoE)接続機能ありv6プラス/transixなどの利用するプロバイダのIPoE方式に対応しているか確認
アンテナ数(ストリーム数)2 × 2家族利用など同時接続端末が多い場合は4×4などの、ストリーム数が多い方が安定する
無線LAN規格Wi-Fi6E または Wi-Fi7最新端末の性能を活かすにはWi-Fi6E以上が望ましい
中継器やメッシュ機能利用環境に合わせてましょう部屋数が多い・電波が届きにくい環境では必須機能
日本語対応ありかなり重要です!
ルータは細かい設定があるので日本メーカーのものがベストです。

その他にも機能は多々ありますが、上記を押さえておけば概ね間違いはないはずです。

IPv6接続を利用するには、契約しているプロバイダが指定する接続方式に、ルータが対応している必要があります。IPv6(IPoE)と一口に言っても、プロバイダによって方式が異なり、以下のような名称で提供されています。

・v6プラス
・transix
・OCNバーチャルコネクト
・クロスパス
など

購入予定のルータが、自分のプロバイダが採用しているIPv6接続方式に対応しているかを事前に確認しておきましょう。「ルータ名+接続方式」で検索すると、対応状況がわかることが多いです。対応していない場合は、プロバイダからのレンタルや、対応機種への買い替えが必要になることもあります。

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まとめ

Wi-Fiルータの規格は年々進化しており、2025年時点ではWi-Fi6が標準、Wi-Fi7も登場し始めています。一方で、古いルータを使い続けていると、最新のiPhoneやスマート家電の性能を活かしきれず、通信速度や安定性に不満が出ることがあります。

本記事では以下のポイントを解説しました。
・Wi-Fi規格の進化と実測速度の目安
・ Apple製品の対応状況とルータの買い替え判断
・ 回線速度・電波環境・IPv6接続の確認方法
・ ルータ選びで失敗しないためのチェック項目

ルータの交換は頻繁に行うものではないからこそ、今のネット環境を見直すタイミングで、将来を見据えた選択をすることが重要です。